処理施設の水質異常時の対応

困った

処理水質の悪化は、必ず前兆があります。注意深く五感を働かせるだけで、感知することが出来ます。
前兆は何らかの変化です。変化を見逃さないこと、それが大切です。必要なものは、感性と通常時のデーターです。
ここでは、特にトラブルを把握しにくく、対処に迷うことが多い、生物処理を中心に異常時の原因の捉え方、対応の仕方を説明します。しかしながら、基本的な説明になりますので、ヒントとして活用し、思考を働かせて下さい。


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水質異常時の対策記事一覧

水質の異常は原因が分かれば、自ずと対策は絞られて来ます。BOD、COD、SSなどの一般的な逸脱の原因を挙げます。基本的な事柄ではありますが、まずは基本から探っていく事が大切です。主に原水に起因原水流入量が増加した。又は極端に減少した。BOD、及びCODなどの流入濃度が高い。(脱水ろ液不良も含む)腐敗した原水の流入。流入水pHが適正な範囲から外れている。 原水の栄養バランスが悪い(BOD:N:P =...

曝気槽や各種の反応槽で泡が大量に発生することがあります。泡の発生は種々の異常を示してくれます。また、泡そのものに問題が無くても、処理水などに泡が混入すれば、異常水の放流と思われ、時には通報されるという状況も招きますので、放置は出来ません。泡の発生には、色々な原因があります。対策には理由を突き止める必要があります。洗剤が原因ならば泡が消泡水などのスプレー水で除去できるかを観察します。散水してみて、比...

沈殿地は観察する事により、色々な処理状況を私たちに教えてくれます。沈殿地では汚泥が浮上していることがあります。これも様々な兆候を示しています。また、浮上した汚泥は越流して処理水を悪化させますので、放置は出来ません。脱窒浮上浮上した汚泥をビーカーなどに採取して、水を入れて強く撹拌してみます。沈降した場合は、pH測定をしてみます。pHが曝気槽(反応槽)より高い場合は、脱窒の汚泥である可能性があります。...

沈殿地で汚泥界面が上がってくる場合の対処です。汚泥の界面はたまに観測しておくと安心でしょう。MLSS計があれば、沈殿地に下ろしていくと汚泥濃度が一気に高くなるところがあります。そこが汚泥界面です。センサーのコードにビニールテープなどで印を付けておくと、逆算して何メートルの所に界面があるか、すぐに分かります。透明塩ビ管にチャッキ弁を付けて、沈殿池に入れて、引き上げ、観察する方法も以前は良く取られまし...

突然に処理水が濁った感じで白濁してしまうのは、未処理の場合と、過酸化の場合があります。いずれにしても異常な状態ですので、明らかに白濁してしまう前に対処することが肝心です。大まかな主原因解明の目安の説明をします。高負荷曝気槽の出口のDOを調べます。DOが低い場合は、BOD・SS負荷を見てみます。高い場合は高負荷が主原因の白濁でしょう。対処MLSSを増やしてSS負荷を下げたり、流入を均一に分散したり、...