一般的な水質異常

対策

水質の異常は原因が分かれば、自ずと対策は絞られて来ます。
BOD、COD、SSなどの一般的な逸脱の原因を挙げます。基本的な事柄ではありますが、まずは基本から探っていく事が大切です。

 

主に原水に起因

  • 原水流入量が増加した。又は極端に減少した。
  • BOD、及びCODなどの流入濃度が高い。(脱水ろ液不良も含む)
  • 腐敗した原水の流入。
  • 流入水pHが適正な範囲から外れている。
  • 原水の栄養バランスが悪い(BOD:N:P = 100:5:1)。
  • 毒物、または活性汚泥生物にとって阻害要因になる物質の流入。
  • 流入水水温が極端に高い、もしくは低い。
  • 流入負荷変動が極端に大きい

主に処理条件に起因

  • DO、吹込風量が適正な範囲から外れている。
  • BOD汚泥負荷が適正な範囲から外れている。MLSS濃度等。
  • BOD容積負荷が適正な範囲から外れている。
  • 汚泥の解体、浮上等で汚泥が流出して押し上げている。
  • 時間あたりの処理量、負荷量が大きく変動している。
  • 脱窒素助剤(メタノール)の過剰注入。
  • 凝集剤(PAC、高分子など)の注入率が適正範囲から外れている、又は不適応。
  • 各槽内の汚泥堆積。
  • 返送汚泥、循環汚泥の腐敗、腐敗傾向。
  • 脱窒不良のためのBOD消費の減少。(Nの3倍消費)
  • 生物相等の異常(不活性汚泥の蓄積、異常な優先種出現等)。

処理施設異常に起因

  • 曝気槽、硝化槽内等の充填材、担体が減少、もしくは劣化による破損。
  • 散気装置の詰まり、破損等による曝気の不均一。
  • 砂ろ過装置のろ過砂の汚濁、マッドボールの形成。砂、アンスラサイトの流出。
  • 活性炭吸着塔の活性炭の劣化、流出。
  • pH計、又はpH調整設備などの不良。
  • 高分子凝集剤の溶解装置の異常による溶解不良。
  • 脱窒素槽の攪拌機異常。
  • 凝集攪拌機異常による撹拌不足。沈殿物の発生。
  • 沈殿槽隔壁、又は掻寄機等不良による短絡流。
  • その他の設備不良。

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